コロナ禍によって人流が止まり、かつてないダメージが多くの企業を襲いました。タクシー業界においても例外ではなく、移動サービスを提供する我々の業界は直撃を受けたと言っても過言ではありません。その様な状況の中でも、アクションを起こし、希望を見出そうとする有志たちの声を受けて生まれたのが、XTaxi（クロスタクシー）という組織です。

コロナ禍に対応する為の車両装備や対策、資金繰りや補助金の申請と活用方法。苦境を乗り越える知恵、その他多岐にわたる情報が、オンライン上で気軽に交換されました。その活動は瞬く間に風のように広がり、全国の経営者を繋ぐ架け橋となりました。情報共有の場が、生き残る術を提供し、再生の機会を生み出し、逆境に打ち勝つための新たな道を切り拓いたのではないでしょうか。

XTaxiは単なる組織ですが、望めば様々なものを得られる組織でもあります。所属する経営者たちは、危機や大きな変化に対して孤立することなく、共に立ち向かう仲間を得たと言っても過言ではなく、そのネットワークは時代の変化に対応するための強固な土台となっています。

時代は絶え間なく変化し、企業はその変化に対応する事を求められています。人口減少やコロナ禍によって働き手が減り、鉄道やバス、タクシー等地域の交通インフラを維持する事が困難な地域が発生。タクシー業界の対応が問われているこの状況で、「現状維持」で良いはずはありません。発想の転換や新たなサービスの創出が求められています。

そしてタクシー業には公共交通としての役割が今まで以上に求められています。故にXTaxiの活動は、所属企業の経済的な成功だけではなく、社会的な意義も持っていると考えております。経済の活性化や情報共有だけではなく、地域の雇用創出、コミュニティの維持、さらには環境保護や災害対応等の社会貢献活動など、様々な側面からも活動する事を検討しています。

タクシー事業を取り巻く環境は今後厳しくなる事も予想されています。しかし、ありがちな言葉かもしれませんが、ピンチはチャンスと表裏だと言われています。XTaxiを活用し、新たなサービス、新たなマネジメント、新たなアクションを生み出し、それぞれの地域の公共交通として、地域住民になくてはならない企業となる為の一助にして頂きたいと考えております。